あの日の少女の夢は

スーパードルフィーと暮らしてる女の日常

ものもらいがさらに酷くなってしまったので、続きを書いてみました。

 次の日の昼休み、僕はまた彼女に出会った。
 

 たまたま図書室の前を通った時に彼女が図書室の机に座っているのが見えた。それは後ろ姿だったが、金髪でとても長い長髪だったのですぐにあの彼女だと分かった。
 

 図書室の中へと入り、あの彼女の近くに寄る。相変わらず彼女はひとりで居るようだった。
 

 彼女の手元を覗き込むと彼女はどうやら編み物をしているようで毛糸玉が彼女の手の動きに合わせてころころと机の上で踊っている。


「何作ってるの?」
 

 後ろからそう僕が彼女に話し掛けると彼女は驚いて手の動きを止めてしまった。
 昨日と同じように動揺しているようで彼女は何も答えない。
 

 良く見ると彼女が座っている机の上には昼に食べたであろうランチクロスに包まれたお弁当箱が隅に置かれていた。


「もしかして、昼もひとりで食べてるの?」
 

 僕がそう言い終わらないうちに彼女は少し泣きそうな顔をした。また彼女はなにも言葉を発することはなかったが、この問いに関しては、イエス、ということなのだろう。


「女の子がひとりで食べてるなんて珍しいね」


「……ひとりでお昼ご飯すら食べられない女子の方がおかしいのよ」
 

 昨日と違って僕が聞いた彼女の声は静かな図書室だったということもあり、はっきりと彼女の声を聞いた。

 彼女の声は中学生にしては凄く大人びていてまるで透き通るような綺麗な声。すごく繊細そうな声。ますますそう思った僕は思わず、「声、綺麗だね」と口に出した。




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かりん



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