あの日の少女の夢は

スーパードルフィーと暮らしてる女の日常

ものもらいが痒くて撮影に集中できないので創作してみた

「ねぇ、君」と声を掛けると綺麗な金髪で長髪の彼女が僕の方を黙って静かに振り向いた。


 だけどその表情は驚いているというか戸惑いの表情を見せた。
「君、いつもひとりだよね?友達は他のクラスなの?」
 

 昼休み明けの授業は隣のクラスと合同の体育の授業でぞろぞろとジャージに着替え終わった生徒達が体育館に集まっていた。
 

 授業が始まるまでまだ少し時間があるためそれぞれバスケットをして遊んでいる人達やグループになってお喋りをしている女子達ばかり。なのに彼女は体育館の出入り口のすぐ近くでひとり、ぽつんと座っている。僕が知っている限り、彼女はいつもこうしてひとりで居る。
 

 彼女は僕に話し掛けられたことに少し驚いたようで顔をキョロキョロとさせ、言葉に困っているようだ。
 なんとなくは分かっていたが、彼女は凄く人見知りをするタイプなのだろう。
「なら、お隣失礼するね」
 と言って僕は彼女の右側に勝手に座った。
 すると彼女はさらに緊張したようで下を向いてそわそわと髪をかきあげたりして落ち着かない様子だった。


「ピアスなんて空けてるんだね。へー意外」
 彼女が髪をかきあげて見えた右耳に赤い石の付いたシンプルなピアスを付けているのが見えたからだ。


「……別に意外でもないわ」
 

 突然彼女がぼそっとそう呟いた。
 初めて聞いた彼女の声。
 周りでバスケットボールが跳ねていたり、お喋りをしている女子達の声などで騒がしく、あまりはっきりとは聞こえなかったが彼女見た目そのままのような繊細で清らかそうな声をしていた。


「なんだ、喋れるんじゃん」
 僕がそう言うとまた彼女はそわそわと下を向いてしまった。






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かりん



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